第一回四国総会3
学会は、民衆の大海原に飛び込んで、一対一の指導、一対一の折伏、一対一の対話を粘り強く続けてきた。それは、あたかも、ハマグリの貝殻で一杯、また一杯と、大海の水を汲み出すような労作業であった。
四国の皆さま方に「大岩を 砕き砕きて 四国路の 福智の通達 光道開けり」と詠んで歌を贈ったが、まさに鉄板を爪で削り、大岩を打ち寄せる波が砕いていくような難事業であった。
そうした皆さま方の不断の辛労によって、今日の光り輝く広宣流布の大道が、日本に、世界へと開かれてきたのである。現に、この四国だけを見ても、これほどの広布の発展を、だれ人が想像しただろうか。
大目的に向って懸命に行動しゆく人生ほど、気高いものはない。また強いものはない。いわんや、強情な信心を貫く「信念の人」には、梵天・帝釈をはじめ、諸天善神の守護があることは間違いない。
信心の大道も、広布の正道も長い。その途上には、さまざまな苦難があることも必定である。しかし、苦難や障害に、決して屈することなく、信心を持続しぬいていただきたい。その不退転の行動がある限り、諸天の加護によって、加速度的に回転を速め、常識では思いもよらない大勝利の“証”を築いていくことができるのである。
戦いの基本は「一対一の対話」だ。人を集めて気勢を挙げることが必要なこともあるが、その根本には活動家一人一人の心のひだにまで切り込んでいく「対話」がなくては意味がない。
その「一人立つ」対話の名人が組織には必要なのだ。
幹部対会員でいうと「信仰」を根本にした「信頼」がなくてはいけないのではないかと思う。
最近、組織の中ではそういう点が弱くなってきていると感じることが多い。
まあ現実には、一般社会でも人と人とのつながりが薄くなっていることもあり、腹を割って話す人が少なくなっていることもあるのだと思うが……。
法戦の戦いも最終の段階になってきた。毎回のことではあるが「戦い」を押し付けられる場面に出くわすことが多くなる時期だ。
こんなときこそ、メンバーの心を軽くし「その気にさせる」対話が必要になってくる。
御書やスピーチを通し、「なぜ大事な戦いなのか」を語り、大勝利の“証”を築いていきたい。
「鉄板を爪で削る」戦いで勝ち開いた、草創の精神を学べ!
本門の弟子の戦いは、勝ってこそ証明される!
強情な信心を貫く「信念の人」たれ!
自身に誡めるのみ。前進だ!