戒律
今日は戒律のお勉強です。
参考資料はとっても重い「仏教哲学大辞典」めったに開けない本だ(笑)
戒律とは、修行者が修学すべき「戒定慧」の三学の一つで、守るべき規範となるものです。
梵語では尸羅(しら)といい、清涼・禁・止得・性善・戒と訳し、防非止悪(非を防ぎ悪を止めること)の義で身口意の悪業を断じて一切の不善を禁制することで、守るべき規則ですね。
小乗(経)の戒・大乗(経)の戒・法華(経)円頓の戒・末法の戒があります。
小乗の戒とは
在家信者に5戒、8斎戒などがあり、出家者に沙弥(少年僧)と紗弥尼(少女僧)の10戒、具足戒として比丘(僧)に250戒、比丘尼(尼)に500戒(正しくは348戒)などがある。
小乗の戒は、細かく説明すると数が多くて大変なので書き込みませんが、現代では到底実践できないような戒律も含まれています。
大乗の戒とは
小乗教が戒律中心主義であるのに対し、大乗教では勇猛精進してよく衆生のために尽くす実践修行が表となり、小乗の諸戒はその中に含まれるとしている。
しかし、大乗の戒といってもまだ権大乗では小乗の戒に通ずるところが多い。
経に説かれているのは以下の戒律。
梵網経に十重禁戒、48軽戒。
華厳経の中には十重戒。
涅槃経には菩薩5種戒、事理2戒、軽重2種戒、10種戒。
菩薩地持経には9種戒。
大智度論には9種戒。
内容は割愛します。
このほかに特に一歩進んだ菩薩の戒が3聚浄戒である。
これは諸大乗に通じるもので、聚とは集めるの義で、1に摂律儀戒、2に摂善法戒、3に摂衆生戒があります。
現代ではあまり関係がないので、細かい説明は省きますが、大乗の戒は処罰の規定を設けず、自律、自主、利他の精神を内容としています。
また、48軽戒の一部を除いては広く在家、出家に共通する戒です。
法華円頓の戒
天台大師や妙楽大師をはじめ大乗の僧はみな小乗戒を受持した。それは大乗の精神で小乗戒を借り用いたのである。
それに対して日本の伝教大師は初めて小乗戒を捨棄して法華円頓の大乗戒を設けた。
ただし、法華経には円頓戒の教理は説かれているが具体的な戒相は説かれていないので、梵網経の三聚浄戒と十重禁戒、四十八軽戒を用いて円頓戒の戒相としていた。
1 一乗戒
一乗の法華経受持をもって戒とするもの。
法華経見宝塔品第十一に「此(こ)の経は持ち難し もし暫(しばら)くも持つ者は 我即ち歓喜す 諸仏も亦然なり 是の如きの人は 諸仏の歎(ほ)めたもう所なり 是れ則ち勇猛(ゆうみょう)なり 是れ則ち精進(しょうじん)なり 是れを戒を持ち 頭陀を行ずる者と名づく 則ち為(こ)れ疾(と)く 無上の仏道を得たり 能く来世に於いて この経を読み持たんものは 是れ真の仏子 淳善の地に住するなり」と、いっさいの戒は、法華経受持のなかに備わるとしている。
2 三如来室衣座の戒
大慈悲為室(だいじひいしつ)・柔和忍辱衣(にゅうわにんにくえ)・諸法空為座(しょほうくういざ)の法師品で説く衣座室の三軌をいう。
3 四安楽行の戒
身安楽行、口安楽行、意安楽行、誓願安楽行をいう。
4 普賢四種の戒
普賢品の「一には、諸仏に護念せらるることを為(え)、二には、諸の徳本を植え、三には、正定聚(しょうじょうじゅ)に入り、四には、一切衆生を救う心を発せるなり」とあるが、この四法を成就するべきであるということ。
末法の戒
日蓮大聖人様は四信五品抄には、
「末法の中に持戒の者あらば是れ怪異なり市に虎有るが如し此れ誰か信ず可き」云云(御書341頁)
という伝教大師の文を引かれて、そういうものがいたら怪しむべき物であり、町の中に虎がいるようなものだとされています。
末法には釈尊の一切経は法滅尽(めつじん)の時であるから、法華一乗の戒といえども無益なので、末法無戒といいます。
教行証御書には、
「此の法華経の本門の肝心・妙法蓮華経は三世諸仏の万行万善の功徳を集めて五字と為せり、此の五字の内に豈(あに)万戒の功徳を納めざらんや、但し此の具足の妙戒は一度持(たも)って後・行者破らんとすれど破れず是を金剛宝器戒とや申しけんなんど立つ可し、三世の諸仏は此の戒を持って法身・報身・応身なんど何れも無始無終の仏に成らせ給う」(御書1282頁)
と示されています。
すなわち、末法においては三大秘法の御本尊を受持することが持戒であることを明かされ、これを金剛宝器戒というとされているのです。
この戒を受持した者は金剛のように永く破失することのない戒なのです。
開会の立場からいえば、釈尊の仏法の大・小乗の戒は妙法の修行の中に含まれているのです。
「受ける」これはその気になれば誰でも出来ます、しかし「持(たも)」っていくのはなかなか難しいですね。実践していかなくては持っていることにはならないですからね。
ようするに御本尊様を受持することが末法の戒で、「金剛宝器戒」は、創価学会の活動にすべて含まれているわけです。
創価学会すげーーーーー(笑)
さあ、明日もがんばろー。