四国合衆国の賛歌

香川 高知 愛媛 徳島――親愛なる盟友に贈る


ついに  四国広布50周年の  「紅の」が明けた!
21世紀の  清新の暁鐘は  高らかに打ち鳴らされた!


おお  麗しき四国の山河に
我ら広布の勇者たちが  夢に見てきた
1万ブロック体制の  栄光の陣列が  構築されたのだ!


皆がの中で  万歳を叫んでいる。
諸天善神も  万歳を叫びながら  皆様方を称賛し  見つめている。


私の  青春時代から  好きな言葉がある。
今でもそれは  忘れることができない。
何かの時に  胸の中から  光線のように  光り輝いてくるからだ。


それは  フランスの文豪  ロマン・ロランの叫びである。


「この世で、悪を一掃し、善の勝利を  確立するように  努めなさい」


そしてまた
若きロランを励まし続けた  トルストイの言葉である。
「大きな幸福を  達成するためには  困に耐えなければならぬ」


人間と  生まれてきたからには
この一生を  大切にしながら  よき歴史を残せ!
決して後悔の  歴史を残すな!
これは  私が尊敬していた  ある先輩の激励であった。


その先輩は  こうも語った
――人の歳は  急行列車のごとく  過ぎ去っていくものだ。
忘れ去られることも多い。
若くして  死んでいく人もいる。


昨日まで  栄光の人生に見えても  今日は灰色の  空しい人生に変わる。
満たされぬいで  一日一日を  後悔しながら  生きる人もいる。
そして  待ち伏せていたような  大きな災・事故によって  倒れてしまう人もいる。


最終章の人生を勝利し  栄光輝く歴史を残すには  いかにすべきか。
そこに  多くの哲学は誕生し  多くの宗教が  立ち上がった――


でありながら  卑劣にして  不幸な人間も多い。
もなき人間でありながら  常に胸を高ぶらせ
哲学者のスピノザより  さらに壮大な知恵を持って
生き抜く知恵と努力を  刻みゆく尊き人の  なんと多きことか。


そこには  無の学者として  路傍の運命の歩みの中に
高価な発明と建設が  人知れず  成し遂げられている。


トルストイは言った。
「行為とは  信仰を完成するもの、
つまり、信仰をして  信仰たらしめる  ものなのである」


見たまえ!
尊き四国広布の母たちが  築きたる創価を!
銀の汗を流し  罵倒の批判を浴びながら  
万年までも栄えゆく  汝自身の  福徳爛漫の金色の生命を  築き上げられたのだ。


私たちは  その母たちに  最敬礼を忘れてはならない。
その無事と御長寿を  祈っていかねばならない。
母たちの黙々とした行動が  広布と学会の土台となって  くださっているからだ。


さあ  四国の友よ!
さあ  四国の青年よ!
君たちが勝ち飾りゆく  使命の本舞台が  絢爛と開幕した!


君が立ち上がって  邪悪な輩と  闘争しゆけば
大きな大きな反響を  呼ぶに違いない。


四国の友と  深き友誼の交流を結んだ
中国民衆革命の父  孫文博士は語った。
「何回もの失敗にも  くじけなかったのは…
自分の後継者が  これを完成してくれることを  期待したから」である。


いくら  傲れる敵が  荒々しい言葉をもって
若き君の信の武器に  立ち向かっても  適うはずがない。


君の偉大さは  獅子たちが  守り抜いていくからだ。
百獣の王たる師子が  偉大なる使命の人間を  守る姿は
数々の神話のように  将来にわたって  語り継がれてゆくだろう。


決して  血で染めゆかない
君の魂の宝剣を  抜いての戦いは
あくまでも  正義の言論の  雄叫びである。


曖昧な欺瞞の弁解  曖昧な邪知の理屈など
透明な使命ある君には  何の必要もないことだ。


君の変わらざる使命!
そこにのみ  栄光に輝く勝利の道が  続いているからだ。


四国が生んだ坂本竜馬は  高らかに叫んだ。
「日本を今一度  洗濯しようじゃないか!」
こびりついた旧き時代の垢を  根こそぎ落とし  新しい識に立つのだ!と。


君は  いかなる著人よりも
法の法理を知る  稀有の平和主義者だ。


像を絶する痛を  受けながらも
君の正義の彼方には  必ず覚醒されゆく  人間と人間の総和が
組み立てられていくに  違いない。


必ずや  希望に戦く  君に共する
無数の人間が  舞い踊りながら
歓喜にして正確なる  前進をしてゆくことは  断じて間違いない。


法では  「四護」と説かれる。
「生」「養」「成」「栄」
すなわち  生きとし生ける生命を
生み養い  成就させ 栄えさせゆく  妙法の四つの働きである。


人材の大河・香川!  賢者の連帯・高知!
友愛の陽光・愛媛!  福徳の渦潮・徳島!


四つの県が団結し
励ましあい  護りあいながら
新しい人間平和の社会を  溌剌と創造してゆくのだ。


衆生所遊楽の人生の劇を
皆が躍動し  皆が歓喜し  賑やかに繰り広げゆく
我らの四国は  友情の交響曲が響きわたる  新世紀の希望の合衆国だ。


「この森羅万象の  あらゆる世界に於いて、
静止せるものも  動揺せるものも
皆一様に、これを結ぶのは  友情であり、
これを分散させるのは  不和である」とは
古代ローマの雄弁家  キケロの有箴言である。


君よ  の奴隷のような  卑しき人間になるな!
奴隷のような権力に  屈する人間になるな!


古来  志強き国  四国よ!
その伝統の上から
先覚者は  「四国は  志国なり」と称した。


自由民権の大地たる  四国が誇る東洋のルソー  中江兆民は叫んだ。
「善をますます  明らかにしなければ  ならないではないか」
「死にいたるまで  攻撃の筆を  ほしいままにしたい」


貧しくとも  平凡であっても  人間の信仰の帝王となって
来る日も来る日も  勇み楽しく  邪悪の告発に  責めゆくのだ。


創価の歴史に不滅の  正義の反転攻勢の出発は  常に四国であった。
この偉大なる  志の天地から  
朗らかに  あの勇壮な銅鑼を  轟かせながら
四国の同志の団結によって  大攻勢が開始されてきたのだ。


おお  あのメロスのごとく
最も信義に篤き  志国の我が盟友よ!


君たちは知っている。
いかなる頑固な  障害があっても
いかなる迫害の  激痛があっても
永遠に流転しゆく  生命の流れから見るならば  瞬間の花火に過ぎない!


君たちは確信している。
永遠の大宇宙に遍満する
無数の諸天と諸の力用が  正義の闘志を  厳として守護することを!


ゆえに今日も
我らは  熱い胸を滾らせながら  天命の道を  白馬に跨って進むのだ。


いかなる不安も抱かずに
愉快に  永劫の勝利の
ただ大勝利の  わが運命の金の道を  走りゆくのだ!


おお 香川よ!  おお 高知よ!
そして
おお 愛媛よ!  おお 徳島よ!
四国合衆国の  勝利の賛歌よ!
三世に永遠なれ!


2003年112日 世界桂冠詩人  池田大作